ホーム>こぼれ話 >Best Luck by 飯田正剛 |
2010 #08〜頭の良さ抜群の関東若手No.1有望株・・・久保田貴士調教師〜 ちょっと誉めすぎなタイトルで始まりです。
もちろん、その優秀さは仕事でも大いに発揮されています。彼の父親は久保田敏夫・元調教師。2002年に引退し、その年にタカが調教師免許を取得しました。それでは、まず彼のお父さんと千代田牧場の係わりからお話しましょう。 私が北海道に来て間もない頃、まだやっと20代の後半でしょうか。当時、札幌ではナイターでの当歳セリが開催されていて、その頃で何千万円といった高額馬も出ていました。まだ若造だった私に、父は「高い馬が走るのは当たり前だ。安くて走る馬を見つけろ」と、勉強のため500万円の予算で馬を買うことを許してくれたのです。そこで見つけたのがニチドウアラシの仔(母マツノウイン、母父ボンモー)で、400万円で主取りだった馬を300万円で買いました。名前はフレッシュドリーム(いかにも!という名前ですね)。そしてその馬を預かってもらったのが、久保田敏夫厩舎でした。それ以前、久保田厩舎の開業時には、逆に千代田牧場に馴致・育成のために厩舎の馬を預けてくれたこともありました。そのうちの一頭が久保田厩舎の初重賞勝ち馬となったキングフローリックです。 タカ本人との最初の“ふれあい”はイギリスのニューマーケット。千代田牧場の3人娘、タレンティドガール、ブレイブウーマン、リーディングロウルをニューマーケットのチバリーパーク・スタッドに置いていた時、父と馬の様子を見に行きました。タカはその頃、クライム・ブリテン厩舎で名調教師となるべく勉強中。そのタカを誘っては、ニューマーケットのチャイニーズレストランで毎晩、よく食べて、よく飲みました。最後の晩なんて、注文した紹興酒が出てこないので、文句を言ったら、「アナタタチガゼンブノンジャッタヨ!モウナイヨ!」と反対に怒られたりして。
調教師となった現在も、助手だった頃と変わらず、朝の調教に乗っているタカですが、その姿が実にカッコイイ!それもそのはず。何しろ、明治大学の馬術部時代、全日本学生馬術選手権を3連覇したのです。オリンピックに行こうと思えば行けた実力の持ち主。明治大学馬術部の強さを作り上げたのは久保田貴士です。私も昔から乗馬をやっていましたが、まったくレベルが違う、センスが違う。ともかくすごいヤツなのです。今年のダービーを勝った藤原英昭調教師は同志社大学の馬術部。二人は西の藤原、東の久保田と言われるくらい、乗馬の世界でも大物でした。
「オリンピックに行っても飯は食えないぞ」 という彼の父親の言葉が効いたのですね。 「馬術で馬に乗るのと、競走馬に乗るのとではまったく違う」 とニューマーケットでしみじみ漏らしたのは彼の本音でしょう。でも、競走馬での才能も、父である久保田敏夫元調教師からきちんと受け継いでいます。敏夫さんは稀代のクセ馬カブトシローを乗りこなした人。レースで乗ることはありませんでしたが、陰で大いなる技術を発揮していました。職人であり苦労人でもありました。 タカには馬を調教する才能に加え、人の心を掴む才能があります。ある日、千代田牧場で育成していたワイルドワンダー(当時2歳)を訪ねてオーナーの草間庸文さんがやって来ました。そこに偶然、出くわしたのがタカでした。 *     *     *     *     * 改めて、千代田牧場から、オーナーとファンの皆様へ。 若いのに馬を良く知っているし、見る目もある。行動力もあり、頭の回転も速く、人間的魅力も抜群。まさに久保田貴士調教師は若手の有望株。たくさんのオーナー、そしてファンの皆様に、絶大なるご支持と応援をお願いしたいと思います。 *     *     *     *     * え、誉め殺しの上に、余計なお世話だって? そんなこと言わないで欲しいな〜。姉しかいない私にとって、タカは弟みたいなものですから。これからも千代田牧場は全力で応援しますし、その代わりお世話にもなりますので、よろしく!
|
牧場案内 | 今週のレース | 現役馬近況 | 産駒一覧 | 写真館 | こぼれ話 | 馬名募集 | ホームに戻る | |
Copyright (C) Chiyoda Farm Rtd. All Right Reserved. 千代田牧場 |