2012　#7

夏競馬がやってきた･･･新馬戦とセレクトセール

　太陽と新緑の季節、夏がやってきました。夏は北海道が活気づくと同時に、競馬関係者にとっては移動の多い季節です。
私の場合、中央開催の時期は毎週金曜夕方に千葉牧場に移動し、中山・東京あるいは関西へ行くのですが、この時期は出走馬が確定する木曜夕方まで予定が決まりません。先週は、木曜夕方に千葉に飛んで、全馬をチェックしてから、金曜夕方に名古屋へ飛び、翌日は仙台空港から福島に入りました。

　新馬戦がスタートして、騎手も調教師も、あちらこちらへと大忙しですが、合間に各地の美味しいものを味わうのが楽しみです。先日も名古屋空港の美味しいと評判の食堂でジョッキーと鉢合わせました。

　さて、当場の２歳馬たち。
　6月16日の阪神で、ララガニエ（父ケイムホーム　母サトノローズヒップ）がデビューしました。千葉トレーニングセールでは好タイムも主取りになりましたが、その後すぐオーナーに巡り会うことができ、セリの翌週には栗東に移動。中間２本の追い切りで、入厩から３週間でのデビューでした。
レースは1200mのダートで、スタートも決まり、４コーナーでは楽にハナに立つ展開。直線は後続を突き放しての２頭の叩き合いの末、クビ差の２着でした。この日の馬場は不良で、コースの水たまりにできた車のタイヤ痕にびっくりしてジャンプしたとか。おかげで手前を替えられず、終始右手前で走ったとのことでしたから、今後に期待が膨らみます。

　24日の阪神ではベストクルーズの全妹、芦毛のブライダルドレス（父クロフネ　母マサコチャン）がデビューしました。姉は阪神ジュベナイルフィリーズ３着。堅実な血統で、３姉妹の中で松田博資調教師の評価も一番高い馬です。初戦からスパッと勝利といかないのは兄姉同様だなあと苦笑いですが、先々は走ってくると確信しています。

　先週はセレクトセール出身・タイセイドリーム（父ディープインパクト　母モアザンベスト）がデビュー。出遅れて新馬勝は逃しましたが、期待通り素質のあるところを見せてくれました。冠名＋ドリームという名前からも、オーナーの期待の大きさを感じますし、それに応え得る馬だと、先を楽しみにしています。

　いよいよ来週に迫ったセレクトセール。上記ブライダルドレスの全弟と、タイセイドリームの全妹も上場致します。

　他におすすめしたい１頭は、当歳454番のスマイルコンテスト。先週のラジオNIKKEI賞（Ｇ�V）で５着に入ったクリールカイザーの半弟です。クリールカイザーはここまで８戦２勝２着３回。掲示板を外したのはプリンシパルＳの１回のみ。ラジオNIKKEI賞ではスタートで後手を踏みましたが、直線良く伸びました。当歳の父はホワイトマズル。おばの2002年のオークス馬スマイルトゥモローと3/4同血です。

スマイルコンテスト2012
3/4生　牡　父ホワイトマズル　母父サッカーボーイ

　また、326番のベストオブミーは、２歳世代から既に３頭の勝馬（うち２頭が新馬勝）を出しているアドマイヤムーンの産駒。母は函館の新馬戦を４馬身差、若菜賞を５馬身差で勝ち、フィリーズレヴュー（Ｇ�U）はハナ差の２着。代々スピードのある血統で、本馬が初仔です。 　

ベストオブミー2012
4/4生　牡　父アドマイヤムーン　母父ブライアンズタイム
力強いフットワークと瞬発力の持ち主

　現在活躍中の種牡馬の産駒だけでなく、まだ産駒がデビューしていない種牡馬の産駒にもぜひご注目頂きたいと思います。芝2400mのエキスパート・コンデュイット、アグネスタキオンの後継として期待の高いディープスカイ。当場からは１歳、当歳とも良馬を上場しております。（当ＨＰのセレクトセール上場馬のコーナーはこちら）

　セリ当日は、セール会場すぐ向かいの１番厩舎奥に入厩しています。
　セリの合間のひと休みにはCafe千代田、景気付けの一杯にはBar千代田へどうぞ。 もちろん、上場馬の下見は大歓迎！
　皆様のご来場をお待ちしております。