ホーム>こぼれ話 >Best Luck by 飯田正剛

2014 #2

馬も人も…ファミリーパワー

 北海道では現在約50名のスタッフが働いています。互いに力を合わせ、切磋琢磨しながら技術の向上に日々努めています。向上心のあるスタッフは周囲にもいい刺激をもたらします。馬は敏感な動物ですから、関わっている人間が不平不満を抱えていれば、馬もハッピーでないはず。関わる人間が常に充実した気持ちで馬と向き合うことが理想でしょう。


今回はスタッフに語ってもらいました

大阪出身の中島(左)と山形出身の安孫子(右)

 牧場はすでにお産の時期に突入しています。今年から繁殖部門の責任者に、もうじき34歳になる中島彰宏が就任しました。

「これまでもお産は手伝っていましたが、責任者という立場になると身が引き締まりますね。僕ができることは、できる限り母と仔の助けになってあげること。異常があれば、いち早く対処してあげること。少しでも対処が遅れれば、大変なことになります。責任は重いと承知しています。でも、誕生から向き合えるわけですから、その仔がレースに出走したときは、今まで以上に嬉しさを実感できると思います。」

お産の近い馬が入る馬房には監視カメラがついています。彼が住んでいた社宅ではその映像が受信できなかったので、私が言う前に自ら馬房に近い社宅への引っ越しを志願してきました。厩舎には24時間体制で当直のスタッフがつきますが、カメラを通して彼も自宅でいつでも母馬の状態をチェックできます。彼の頑張ろうという姿勢を感じ、頼もしく思いました。

 もう一人、新たに責任者として牧場を引っ張っていく存在が安孫子豊和です。彼の担当は1歳から2歳の育成馬。1m80cmを超える長身を活かし、セリや騎乗馴致、育成馬を厩舎に送り出すまでの過程が彼の仕事です。

「今年は午年です。ちょうど前の午年の2002年にスマイルトゥモローがオークスを勝ち、ピースオブワールドが阪神ジュベナイルフィリーズに優勝しました。僕が入社したのはその後です。ですから特にこの午年は新たなスタートとして、頑張って活躍馬をたくさん送り出したいと思っています。送り出した馬たちがレースで活躍する、そしてその子どもたちがまた頑張る。嬉しいですね。馬と仕事をする醍醐味だと思います。
 思い出すのはフサイチセブン。(お産馬房ではなく)パドックで生まれてしまい、仲間と抱えて馬房に運びました。その後はやんちゃで元気に成長し、活躍してくれました。嬉しい限りです。そんな思い出に残る馬をこれからもたくさん作っていきます。」

 中島と安孫子は同学年で、昨年そろって勤続10年を迎えました。中島は社内結婚。奥さんは妊娠を機に休職し、今は子育てと夫のサポートに専念してくれています。安孫子は高校の同級生と結婚して牧場へ。奥さんもパートで手伝ってくれていましたが、今は子育て中です。いずれも昨年、二人目が誕生しました。家族がパワーの源ですね。

 勤続15年、20年を超えるスタッフもいる中で、まだ主任としては新米の彼らですが、調教主任の河野らとともに、若い力が10年先の千代田牧場の立派な支えになってくれることを期待しています。


牧場案内 |  今週のレース |  現役馬近況 |  産駒一覧 |  写真館 |  こぼれ話 |  馬名募集 |  ホームに戻る
Copyright (C) Chiyoda Farm Rtd. All Right Reserved. 千代田牧場