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2014 #3

牝馬の東京新聞杯優勝と千代田男子校

 時代は溯りますが、当場で長きにわたって活躍し続けたスターホースといえば、GT3勝を含む重賞7勝を挙げたニッポーテイオーでした。3歳5月の重賞初制覇以降、重賞15連戦で連対を外したのは3着1回のみという華々しい姿を今でもよく覚えています。
 そのニッポーテイオーでさえ3年だった重賞連続勝利の記録を超えて、先日の東京新聞杯でホエールキャプチャが4年連続となる重賞制覇を成し遂げました。牝馬の勝利は21年ぶりのことだそうです。斤量は57kg。牡馬との混合戦なので、実質59kgのハンデを背負っていたことになります。
「すごいよ!57kg背負っての勝利だよ!」
とホエールを勝利に導いた蛯名騎手も興奮冷めやらぬ様子。ジョッキー自身、勝てるとは思っていなかったようです。それもそうでしょうね。追い切り後の蛯名騎手のコメントにかかわらず、私も降雪による日程変更の影響や馬場の状態からして、ここまで快勝するとは思っていませんでした。二人してホエールに謝らなければなりません。本当にごめんなさい。

 2週連続の大雪で、東京競馬は開催中止と日程変更が続く異例の事態に。ふだん雪に慣れていない地域の方々は大変だったことでしょう。1週目、金曜日から東京入りしていた私も、さすがに革靴では吹雪の中は歩けず、ホテルに缶詰め状態でした。翌週は土曜-京都、日曜-小倉、月曜-東京と飛ぶつもりでしたが、また雪で移動できない可能性が高かったので、出張せず牧場にいることにしました。するとその週は4勝、しかも重賞制覇。私が競馬場に行かないと勝つという噂に拍車がかかりそうです。重賞を勝つ瞬間をスタッフと共有できた、めったにない嬉しい機会となりました。

 さて、牧場では未来のスター候補が続々誕生しています。例年、女子校気味な当場ですが、どうしたことか今年は校長もびっくりの男子校なのです。それでは可愛らしい未来のスターたちをご紹介しましょう。



ピュアチョコレート2014 牡 2/11生
父エンパイアメーカー 母父Ghostzapper
米国で旋風を巻き起こした父エンパイアメーカーと相性のよいA. P. Indyが祖母の父に入っており、まさに米国の血統が凝縮した1頭です。生後20日足らずにしてこの筋肉!

ピースオブワールド2014 牡 2/9生
父キングカメハメハ 母父サンデーサイレンス
母は最優秀2歳牝馬。3歳全兄が新馬勝を収めています。雪の上を縦横無尽に跳ね回り、身体機能の高さをアピールしてくれました。

レディジョアン2014 牡 2/6生
父ディープインパクト 母父Orientate
母は当コラムにも何度も登場している期待のGT勝馬。初めて牡馬を生みました。無事にクラシック路線に乗せて、GT3勝のおじShackleford同様、種牡馬の夢を見せて欲しいです。

グローバルピース2014 めす 2/25生
父クロフネ 母父サンデーサイレンス
ホエールキャプチャがGTを制した年に生まれた全弟は生後直死、昨年は不受胎と続き、3年ぶりに無事、待望の牝馬を出産しました。栗毛の美人です。全姉の名に恥じぬよう頑張って欲しいと思います。
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