ホーム>こぼれ話 >Best Luck by 飯田正剛 |
2014 #11千代田を生んだ名牝〜千代田マサコ大正15年10月31日生まれ、千葉県多古町生産の牝。
今年88歳になった私の母、飯田政子のことです。
当時の牧場といえば荒くれ者もいたようですが、母は大奮闘し、経営を軌道に乗せていきました。
父は優れた牝系が牧場の要だと考え、積極的に海外から繁殖牝馬を導入しました。しかし、本格的な馬産を行うには千葉の牧場では手狭です。考えた母は、父に言いました。
あなたが行きなさいという返事には母もびっくりしたようです。一度言ったことは変えない父ですから、母は「今、私が行かなければ後はない」と一大決心し、北海道へ向かいました。土地を決めた帰りの千歳空港で、成田空港建設の閣議決定のニュースを聞いたそうですから、まさに北海道進出の絶好のチャンスでした。 静内に牧場を構える前の昭和36年、父は初めてニューマーケットのセリでグッディツウシューズGood Day to Shoesという繁殖を買いました。お腹に入っていたTabounの牝馬は柏台牧場の相馬氏に買って頂き、ストローベリーと名付けられました。父Tabounは供用2年で早逝したため、残した産駒はわずかでしたが、ストローベリーは3歳Sと4歳牝馬Sに勝ち、安田記念を3着と活躍しました。 こんな父と母に育てられた私ですから、物心ついた頃から馬一筋で、小学校3年の時、千葉から種付けに向かう繁殖牝馬と一緒にこっそり貨車に乗って北海道に来たことがあります。もちろん父も母も大慌ての大騒動に。その時、繁殖牝馬と一緒に居候させてもらったのが柏台牧場でした。ストローベリーの縁です。その後まもなく、静内に牧場を構えたので、私が貨車に隠れることもなくなりました。
母は今でも馬と一緒にいたいからと、牧場内を歩き回っては馬の様子に目を光らせています。お産の時期には北海道からの報告を心待ちにし、セリがあれば結果をチェックし、海外セリで競り負ければ「このボンクラ!」と私を怒鳴り、競馬に勝てば歓喜の舞い。 千葉の自慢の植木と桜の下で |
牧場案内 | 今週のレース | 現役馬近況 | 産駒一覧 | 写真館 | こぼれ話 | 馬名募集 | ホームに戻る | |
Copyright (C) Chiyoda Farm Rtd. All Right Reserved. 千代田牧場 |