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2014 #11初めての「購買馬ゼロ」11月初旬は米国の繁殖馬セールに行ってきました。新しい血を導入するため、25年通い続けてきたセリですが、初めて何も買わずに帰ってきました。
一言でいうと、高かったです。
アメリカの景気は上昇気味なのか、そこまで出せないなと思える馬にも相当の値段がついていました。最終的に何頭か候補を絞り、この市場ならミリオン超えも仕方ないと覚悟していたら、どれもこれも200〜300万ドル近くまで行ってしまうのですから、手が出ません。
意外に低い価格からセリが始まって、上がり方も小さいので、これなら行ける!と私が60万ドルを打ったその瞬間です。価格表示が一気に100万ドルに跳ね上がりました。 Tapitの種付料は、今年の15万ドルから、来年は一気に30万ドルに上がるそうです。それがセリ開始の挨拶に交えて発表されたことも、市場を盛り上げた一因でしょう。事前に来年も15万ドル据え置きが発表されていたWar Frontも市場の立役者です。 数日かけて下見をしてもなかなか食指が動かないというか、選択眼が厳しくなってしまったのは、2009年に購買したレディジョアンの存在が非常に大きいです。現役時は11戦6勝、GTアラバマSを勝ち、クラシック戦線からブリーダーズカップという王道を行きながら3着を外したのが、BCディスタフの4着1回のみ。購買当時は半姉に重賞勝馬が1頭でしたが、その後デビューした半弟がプリークネスSなどGTを3勝、半妹も重賞を2勝しました。景気が落ち込んでいた時期だからこそですが、このような馬を160万ドルで買えた経験があるので、今年のセリで150万ドルを超えていく馬たちを、どうしてもレディジョアンの実績や血統と比較してしまい、買い時ではないと判断しました。 繁殖牝馬のレベルアップを目指して、私が海外セリに通い始めてから25年。初めて何も買いませんでしたが、それは血統・成績・馬体を比較しても、これなら今いる馬あるいは来年上がってくる馬のほうがいいと思えるまでに、牧場の繁殖の質が上がったということなのだと思います。
11月は生産馬が中央競馬で15勝を挙げました。地方では川崎代表として出走したドラゴンエアルが水沢の重賞ダービーグランプリを制覇。12月は2014年最後の直線、2つの2歳GTがあります。馬も私もスタッフも、一気の追い込みでゴールを目指したいと思います。 |
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